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石川遼 everyone PROJECT Challenge 2022

@中野麟太朗さんと@出水田裕輝さん 2人のアマが首位タイ発進!

栃木県のロイヤルメドウゴルフ倶楽部を舞台に『石川遼everyone PROJECT Challenge 2022』の大会1日目が行われた。

冷たい雨が降り、深いラフは一層重くなり、選手達に思うようなゴルフをさせてくれなかった。

そんな中で5アンダー首位タイの好スタートを切ったのは早稲田大学1年の@中野麟太朗さんと法政大学3年の@出水田裕輝さんの2人。

 

中野さんは6バーディ、1ボギー67と言う内容。ABEMAツアー4回目の出場で初めて好スタートを切った。

ABEMAツアーに出場したときに、これまではボギーが先行してしまうことが多かったんですが、今日は異様にパーパットが入ってくれました。危ういパーパットもいくつかあったんですが、前半はそうやってパーを積み重ねたことで1アンダーでまわることができたので心に余裕を持つことができました」。

 

後半は5つのバーディを奪う圧巻のゴルフ。途中、組にテレビカメラが付いたが、そこで緊張するどころか「頑張ろう」とスイッチが入ったと言う。

「4ホールくらいついてもらえたと思うんですが、そこでバーディ、パー、バーディ、バーディで波に乗ることができました。なんでもできるという気持ちでプレーしていました」。

最終ホールでこの日初めてのボギーを叩いてしまうが「ここもボクの持ち味です」と自虐的に振り返るあたり愛嬌もある。

ただ、本当の持ち味は飛距離。ただ、今年参戦したABEMAツアーの『ダンロップフェニックストーナメントチャレンジinふくしま』でもそうだったが、飛距離で通用することが確認できた反面、プロのゴルフと自分のゴルフを比べたときに、セカンド以降、グリーンに近づくショットになるほど大きな差を感じていた。今回はその部分を徹底的に強化してきた。

 

今年の春に明大中野高から早稲田大に進んだ。早稲田へはスポーツ推薦ではなく、AO入試。いわゆる推薦入試の一種で面接と論文をクリアして入学しゴルフ部に所属した。もちろん夢は世界で活躍するプロゴルファーだが、いざ進学するときに、ゴルフに役立ち、かつ自分のためになるものは何かと学部を調べ、早稲田のスポーツ科学部にたどり着いた。18歳ながらはっきりとしたビジョンを持っている点は今どきのアスリートと言うべきか。これからの成長が楽しみな18歳であることは間違いない。

 

もう一人の首位タイの出水田さんは今回がABEMAツアー初参戦。練習ラウンドでラフの深さやグリーンの硬さはしっかり把握していたが、この日は冷静に対処できたと言う。

「今日は本当にペアリングに恵まれたと思います。すごく気持ちよくプレーさせてもらうことができました。今日はとにかくフェアウェイを外さないようにすることと、無理をしないことを一番に考えてプレーしていました」。

フェアウェイキープに関しては完璧ではなかったものの、外しちゃいけない場所にだけは外さないようにきっちりリスクマネージメントを行なった結果が首位タイスタートにつながった。

緊張はもちろんしていたが、その緊張感が逆に集中力を高めた。明日以降も冷静に自分のゴルフをするだけと淡々と答える落ち着いた姿はとても初出場とは思えない雰囲気を醸し出していた。