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今季初シードの吉田泰基が母校でぶらり、ゴルフ伝道の旅



2月15日の伝道師は、子どもたちにとっても誰より身近なお手本である。

今回は、自宅から歩いてもわずか5分の徒歩通勤。

「学校まで信号も1個だけ」と、ゴルフシューズを入れた布カバンをひとつ片手にぶらり、ゴルフ伝道の旅。


選手会の貢献活動に初挑戦したプロ4季目の吉田泰基(よしだ・たいき)がゴルフの楽しさ、面白さを伝えに向かったのは思い出が詰まった母校、塩屋北小学校(兵庫県・神戸市)。

久々に門をくぐれば「懐かしい…」と、一気にタイムスリップだ。


校歌すぐに思い出せなくても、待ち時間に辻村校長先生が見せてくださった卒業アルバムをめくれば「この子、僕が好きだった子です…!」。
甘酸っぱい記憶ならばたちまちよみがえる。


卒アルはいつまで見てても飽きません


今オフ、トレーニングがてらに熱を入れているというスキーは「寮生活で、初めて母親のありがたみを知った」という、香川西高校時代の修学旅行が初体験…と、すっかり思い込んでいたけど実は違った。

「小学校でも行ってたんですねw」と、思い出写真のおかげで“その他のスポーツ履歴”も修正できた。


ゴルフとのひょんな出会いは3年生時。
京大出身のプロゴルファーで、当時、新進気鋭のレッスンプロとしても大活躍した坂田信弘氏のゴルフスクール「坂田塾」が、自宅近くの練習場で開講したことをテレビで知り入塾。

同時に、同練習場の敷地で竹部法子・監督が、小学校の“地域休日開放クラブ”の一環として指導に当たっていた初心者用具のスナッグゴルフ部にも入部。
4年時にはチームを率いた初代キャプテンが母校に帰った。


「僕はこの学校の卒業生です」と、自己紹介した途端に一挙に距離も縮まりこの日のスナッグゴルフ講習会も大盛り上がり。
給食時間を返上してでも「プロと対戦したい」と、おねだりする子が続出した。



「夢を持とう」の講演会では「1998年に生まれる」…「8才 坂田塾に入るーあいさつ・人としてのマナー」…「16才 ランニング中にケガ」「17才 世界ジュニアに出場+初めてプロの試合に出場」…等々、解説付きの人生年表を1行増やすたびに子どもたちから愉快なツッコミと質問を受けながら賑やかに進行。

最後に「現在の夢」として、「世界に挑戦。日本で一番お金を稼ぐ」と記すとおぉっ……と、どよめきも起きた。



この日の対象児童は4年生の2クラスだったが、6年生の岩﨑美緒さんと、黒﨑玲名さんは、同校が初制覇を果たした昨年10月のJGTO主催「スナッグゴルフ全国大会」で活躍した主力メンバーである。


今回は、担任の先生の許可を得て、体育館のドアの外で講習会の様子をそっと見学しながら「いいなあ…」と、羨ましそう。
昼休みには、チームメイトの石田健児くん(6年)、慎児くん(4年)、航児くん(2年)の“三兄弟メンバー”も招集してみんなで揃って記念撮影。
憧れのOBを囲んで「かっこいい…」と、ほれぼれしていた。


優勝おめでとう! これからも頑張ってね


日大4年時にプロ転向を決意してから4年目の昨季、大学4年間を過ごした第二の故郷・静岡県三島市で行われた8月の「日本プロ」で自己ベストの3位を記録。
賞金ランキングは61位に食い込み、今季の初シード入りを果たした。


「せっかくプロになってもほとんどの選手が試合に出られず挫折する、厳しい世界と思っています」と、自身もゴルフが大好きという辻村校長先生。
「その中で、小さい頃からの夢をかなえてここまで成長されたことを誇りに思います。今度はぜひ、優勝報告にいらしてください」と、賞賛と何よりの励ましもいただいた。
「ぜひ実現できるように頑張りたいと思います」(吉田)。
オフの母校訪問が、新シーズンへの何よりの糧となる。


帰りもぶらりと徒歩で。辻村校長先生をはじめ、塩屋北小学校のみなさん、今日は本当に楽しかったです。ありがとうございました!

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