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谷原秀人がみちのく寄贈旅。初日は仙台→盛岡へ

恒例の“みちのく寄贈旅”が2年ぶりに復活。
選手会長2期目の谷原秀人(たにはら・ひでと)が2日をかけて東北3県を縦断する。


この日11日明朝に宮城・仙台に向かうと、午後から岩手・盛岡へ。
駆け足で各寄贈式に出席し、まずは初日を無事終えた。


まずは第二の故郷・仙台へ。スズキ自販宮城さんで「スズキ アルト 4WD CVT」を白石市と大和町に寄贈


ジャパンゴルフツアー選手会では震災翌年の2012年から毎年、宮城、岩手、福島に獲得賞金の一部でチャリティ金を拠出。

2014年度からそれを原資にスズキの軽自動車を購入し、選手会長や同理事らが直接、東北3県に届けてきたが、谷原が就任して初年の昨年はコロナの影響で、納車が間に合わなかった。


2年越しに実現した寄贈式となったが、先週5日に発生した石川県に続いて出発日のまさにこの日は千葉県を震源地とする大きな地震があった。


改めてその恐怖を体感すると共に、「新幹線が動くかどうか・・・」と気揉みしただけに、「まずは無事にお届けすることができてよかった」と、安堵が増した。


未曾有の災害から12年。
選手会が軽車両の寄贈を始めてから9回目。
各町村への寄贈台数は今年で192台を数えるが、まだまだ需要はおさまりそうにない。


ふれあいランド岩手では岩手町と九戸村のみなさまへ


岩手県の長山洋・社会福祉協議会会長によると、震災後に内陸の山間部に避難した方々を、コロナが追い打ち。
公営住宅で、閉じこもりがちの高齢者のみなさんを見守る足として、今も軽車両が大活躍しているそうだ。


各県の復興状況をお聞きするのも大事な役目


「僕たちができることは微々たるものではありますが、お役に立っているということなら選手一同、本当に嬉しい限りです」と、谷原も目尻が下がる。


とりわけ、宮城・仙台は東北福祉大で4年間を過ごしたゆかりの地。先週7日には、大学後輩の金谷拓実(かなや・たくみ)と杉原大河(すぎはら・たいが)と米澤蓮(よねざわ・れん)の3人が、石巻市のスナッグゴルフ体験会で講師をつとめてくれるなど、貢献活動も脈々と引き継がれていることも嬉しい。


「スナッグゴルフ体験会in石巻市」が開催(5月7日)


「後輩・・・というよりもはや息子といってもいい、20歳以上も下の子たちばかり。金谷なんかは小学時代に地元の広島で、僕がゴルフを教えてるんです。なんか・・・そういう子たちがもうプロで、今は一緒にやっているって怖くない??」と、寄る年波におびえながらも、自身は昨季シーズン最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」で、貫禄の大会連覇。


「まあ・・・、自分もまだそこで頑張れているっていうのもちょっと怖いかな?」と、移動の車内で慌ただしく牛タン弁当を頬張りながら苦笑した。

明朝12日には福島へ。
44歳はまだまだ走る。


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