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日本オープンゴルフ選手権競技 2012

ルーキーの川村昌弘は「粘り強い姿を見ていただけたら」

ルーキーだが、この日本一決定戦での経験は、十二分だ。四日市市立港中学は3年生のときから今年で5年連続の出場を果たして、予選通過は2回。「ずっと出させていただいているこの大会は、僕の中でも一番高い位置づけです」と、19歳も堂々とタイトル獲りに名乗りを上げる。

先月末のコカ・コーラ東海クラシックは、6月の「日本ゴルフツアー選手権 Citibank Cup Shishido Hills」に続く自身2度目の最終日最終組を演じた。しかし、11位に終わり、いつも律儀に取材に応じる選手が「残念です。申し訳ないですが、何も言えることはないです」と、短く答えるばかりで、敗者はあえて多くを語ることはしなかった。
燐としたその様子に並々ならぬ悔しさがにじみ出ていた。

優勝こそまだないが、今季の成績には目を見張るばかりだ。
なんといっても抜群の安定感。
これまで18試合フル参戦で、トップ10入り4回。獲得賞金は3000万円を超えて、ランキングは19位につける。

「とにかく今年は元気に全試合に出場する」と、目標を掲げて日々のケアに励むがさすがに先週のキヤノンオープンは、「少し体の張りがあった」と、今年3回目の予選落ちを喫した。

「グリーンが難しくて調子も悪かった。これを、良い休養ととらえて来週に挑みたい」。

今週は、77回目にして初めての開催地は、川村にとっても初めての沖縄。主催のJGAが施す難解なコースセッティングもジュニア時代から慣れており、「どちらかというと、僕は難しいコースのほうが良い結果が出る」。

特に得意技は、沖縄の風にも負けないパンチショット。「小さいころからあえて低い球を打ったり、遊びながら覚えた」と、その点では自信をにじませる。
「日本オープンでがんがん攻めるというのは出来ないが、沖縄のみなさんには粘り強くやっている姿をみていただけたら」。
年齢にそぐわぬ冷静な判断力も、何よりの武器になる。

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