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日本ゴルフツアー選手権 Citibank Cup Shishido Hills 2012

18歳の川村昌弘が初の最終日最終組に

13番から立て続けに短いパットを外した。一度は、同じルーキーの藤本に遅れを取った。「それでかえって良い意味で、開き直れた」。ピンチのときほど「客観的に、自分を見るようにしている」という18歳は冷静だった。
V争いのさなかの自己分析は、「リラックスしよう、しようとしすぎて固くなっている」。
特にグリーン上で「神経質になりすぎている」と判断した。

「あまり深くラインを読まず、あっさり読んで、あっさり打つのがいつもの自分のやり方」。
連続ボギーのあとの15番で、7メートルのバーディトライを決めた。
16番の連続バーディで、あっさりと取り返した。

最終18番は、5番アイアンを握った195ヤードの第2打が、ピンに吸い付いた。
80センチもないバーディパットを淡々と決めて、最後はしっかりと先輩ルーキーに追随した。

長い1日も、ひとまず無事に終わった。この日3日目は早朝6時45分から前日2日目の第2ラウンドの残り8ホールをこなした。その2ホール目の12番のアプローチで「人生初」という2度打ちをして、痛恨の1ペナにダブルボギーを打った。

前日は暫定首位で競技を中断しながら、日をまたいで4つスコアを落として上がって来ても、やっぱり18歳は冷静だった。「12番は確かにびっくりしました。でもそんなに簡単にいくはずはないと、スコアを落とすことを覚悟してコースに来たので」と、切り替えは早かった。

それから3時間後の第3ラウンドは、快調にスコアを伸ばす藤本と上平にも引っ張られて「自分もついて行こうという感じで頑張れた」と、最終日は再び2人と同組で、自身初の最終組に加わった。

「明日は優勝は意識しないにしても、緊張は絶対にすると思う。その中で、集中して崩れても粘り強くやれれば今度につながる。きっと良い経験になる」。
デビューから7試合連続の予選通過はツアープレーヤーNO.1決定戦という大舞台でのV争い。
藤本にせよ、川村にせよ、新たなヒーロー誕生の予感に胸が躍る。

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