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日本ゴルフツアー選手権 Citibank Cup Shishido Hills 2012

7位タイに急浮上、山下和宏は今年はオオカミになれるか?!

昨年のこの大会で涙をのんだ山下が、この日はインスタートのいわゆる“裏街道”からリーダーボードを駆け上がってきた。大会3日目はまず、前日2日目の第2ラウンドの残り2ホールを消化。

早朝6時45分からの再開は、4時起きのプレッシャーで前夜はほとんど眠れず、「少しぼーっとした状態」で、見事に連続ボギーを打った。

距離がある池越えの17番パー4は、打つ前にキャディさんの「右のOBゾーンが近いですね」との言葉を意識しすぎてチーピンを打った。「次の18番も力んでまたボギーを打った」。

続く第3ラウンドは2時間ほどのインターバルを利用して、車の中で仮眠を取った。
「気持ちの切り替えが出来た」と、ボギーなしの65は「何が起きるか分からないコースで、こんな無事故無違反みたいなゴルフはしたことがない」と、本人も驚きの急浮上でトップ10に食い込んできた。

優勝争いを繰り広げる上平栄道は毎晩、宿の近くの水戸市内の寿司屋で夕食を共にする親友の活躍も刺激に、「いろんな経験をして、今年またここに帰ってこられた」。
昨年は、このツアープレーヤーNO.1決定戦で、最終日を単独首位で迎えながら結局15位に終わった。
メジャータイトルでのツアー初Vという重圧は、「凄く不安で。オオカミの中に、羊がいたような感じ」と、苦笑いで振り返った苦い記憶。
払拭するには、今度は自らが獰猛(どうもう)に首位を追いかけていくしかない。
「久しぶりに上位でやれる幸せを感じながら頑張っていく」。
さらなる上昇を誓った。


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