Tournament article

サン・クロレラ クラシック 2012

松山英樹さんは4打差の5位に

20歳のアマチュアが、次の2勝目をにらんでいる。「僕は、いつもずっと見てます」。自分がいまどの位置で戦っているか。冷静に、リーダーボードは逐一チェック。「途中で、凄い差が開いていて」。
3番で「欲を掻いた」と、バンカーからの脱出に失敗して、ダブルボギーを打って、首位に大きく突き放されて、「これはやばい」と、エンジンがかかった。

359ヤードの14番パー4は、「何で打ったって、曲がる気しかしない。それならドライバーで打ってやろう」と、賭けに出た。「フェアウェイに行けばチャンスになるし、ラフでも難しいところじゃない。飛ばしていけば、何とかなる。」

と計算どおりに、残りは65ヤードまで運んだ。楽々とバーディを奪った。

課題のパットに回復傾向が見えた分、「あまりにひどかった」というショットもラウンドの中で、自ら修正ポイントを見いだした。

それは、ロープの外にいた東北福祉大の阿部靖彦・監督にもありありと分かった。
「あいつは猫背になって、ボールから離れて構えがちなんだけど。16番から明らかに構えが変わった。上体を起こしてアドレスしていた。自分で気づいたんだね」と、恩師も目を細めたとおりに、本人にも大きな手応えがあった。

残りの3ホールは「ショット、パットともに凄い手応えがあった」という。
17番こそ、絶好のチャンスを外したが、だからなおさら最終ホールは気合いが入った。
「ここは絶対に入れないといけない」。
ピンの右奥4メートルをねじ込むと、力強いガッツポーズも飛び出した。

「明日もこの調子でいけば、ビッグスコアも行ける。最後の最後にいい勝負が出来る」。
昨年は3日目に64を出してベストアマチュア賞を獲得した相性の良いコースで、今年は堂々と逆転Vを狙っていく。

関連記事