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中日クラウンズ 2017

史上最後のAO対決!? 

74歳にも、感慨深い顔合わせになった。予選ラウンドで、ジャンボ尾崎と回ることになった青木功。
この日、開幕前日の水曜日に、ぽろっとこぼした台詞が思いのほか重たく響いた。

「2人で回るのも、これが最後になるかもしれないなあ…」。

昨シーズン末から特に「重大な局面を迎えている」などと、頻繁に意味深な発言を繰り返しているジャンボ尾崎は、今年70歳。

「ジャンボは俺よりまだ若い。それより俺だ」と、ツアー最年長出場記録を更新した昨年に続き、2年連続のエントリーにはさらに入念な準備を重ねて来たとはいうものの、思っていた以上に多忙を極める会長職との兼業にはなおさら、先行きの見通しは立たないが、「今年はなんとか36ホール回って予選通過するのが目標だ」。

昨年は、初日の9ホールで無念の棄権。
その際に、ジャンボに言われた「“やめない”って言っていたのに。嘘つき」との恨み言を、青木は今も忘れておらずに今年は実に、5年ぶりのAO対決ではぜひとも目の前で、前言を撤回させたい。

せっかくの希有なチャンスは「3人で回りたかった」と、今年も本戦のエントリーがかなわなかった中嶋常幸を恋しがったが、AONの「N」のかわりに「明日は孫と一緒に回れる」。

AOに挟まれることになった星野陸也は弱冠二十歳の新星で「孫みたいなもの。孫がどういうゴルフをするのか見てくるよ」。

そして“孫”は胸躍る。
「自分でいいんでしょうか」と、組み合わせが発表されたときは、恐縮しきりだった星野は「最初はめちゃくちゃびっくりしたが、一生の思い出に残ると思う。嬉しいです」。

今季は昨年のファイナルQTランク1位の出場資格はあるが、この伝統のクラウンズでは権利がそこまで下りてこない。主催者推薦を頂いて、初めて挑戦する名門・和合でのAOのいずれも5度の優勝は、まだ20歳にはさすがにピンと来なくても、尊敬する兄貴分の快挙なら、すぐに思い出せる。

2010年に、当時ギネス記録の58を出して勝った石川遼。「ほとんどドライバーで打って、ウェッジも完璧。よほど自信がないと、出来ないこと」と月曜日からの1.5ラウンドで、改めて先輩プロの凄さを痛感した。

「僕には出来ない」とドライバーを握るのは、多くて5,6ホール程度にとどめて「そのとき自信のあるクラブでしっかり打って、マネジメントしていくのが大事になる」と、たとえ自慢の飛距離封印でも、AOにアピールしたい。
「お2人に負けないように、頑張りたい」。
注目の組み合わせは27日の11時40分に、1番ホールでティオフだ。

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